PowerPointで比率の違うスクリーンにうまく合わせるコツ

画面の比率

PowerPoint の資料作成で、最近困るのが、スクリーンの比率(スライドのサイズ)。 大きめのイベントや、マイクロソフトのセミナールームのスクリーンなど、16:9 が増えてきましたね。とはいえ、以前からの 4:3 も多いです。 私は、イベントでセッションを担当するたびに必ず、

  • スクリーンの比率
  • 印刷資料は、白黒か、グレースケールか、カラーか

を聞くようにしてきます。これ、意外と重要ですし、盲点です。印刷時の白黒の場合の TIPS は、以前に「グループ化と白黒/グレースケールの罠にはまらない」として書きましたので、参考にしてください。

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さて、スライドのサイズですが、PowerPoint 2010 までは、既定が 4:3 だったのが、 PowerPoint 2013 からは 16:9 になります。 さてさて、ここで問題なのが、 4:3 → 16:9 または、その逆の 16:9 → 4:3 でスライドの単純移行とはいかないところです。これはある意味自動でできないのは仕方ないです。比率が違うわけですから、ヨロシクやってくれといっても、おそらく期待した結果にはならないのは想像つきますよね? 私は、最近この行き来が非常に多いので、ある程度のコツを見つけました。今日はそれをみなさんと共有したいと思います。 ※この TIPS は PowerPoint 2010 までのものと思ってください。PowerPoint 2013 はとてもよろしくやってくれます。詳細は、この投稿の後半に追記しました。

デザインで、比率を変えるとどうなるのか

なんのことかよくわからない方もいると思いますので、まずは、現実の把握から。

これは、MSC 2012 のセッション資料です。この資料は、16:9 です。これを [デザイン]:[ページ設定]で比率を変えてみましょう。

 

はい。とても残念な結果になりましたね。先述のようにこれは画面の比率が異なるのである意味仕方がありません。ただ、辛いのは、画像がつぶれてしまうということです。これは、非常に残念です(仕方ないのですが)。 これは、4:3 (または 16:9) の1枚のスライドだけを、16:9 (または 4:3) にコピペした場合も同様になります。

つぶれた画像を戻す TIPS

先の残念な画像の部分は、復旧が可能です。それは、サイズを見て見ればわかります。 元の画像は、

高さと幅が 100% です。これが、比率が変わると、 となります。もうわかりましたね。高さと幅を同一にすれば、つぶれた画像はもとに戻るわけです。 注意点は、「縦横比を固定する」にチェックを入れておくことです。そして、高さ、幅どちらでもいいので、少しいじるだけで、縦横比はそろいますので、あとは、100%なり、お望みのサイズに調整すればいいです。

部分コピペなら、つぶれたりしない

たぶん、「あー、面倒だな」と思ったことでしょう。そう面倒です。でも仕方ないです。比率が違うんですから。でもどうにかしたいものです。私のように比率の違うイベントを行き来していると楽したくもなりますw そこで、比率の違うスライド間では、パーツのコピペを行います。たとえば、

右が 16: 9, 左が 4:3 のスライドです。右から左へ画像をコピペします。  

ね、画像も、テキストも崩れたりしません。これは、図形に対しても同様です。 多少のレイアウト調整は、比率が違うため、不可欠ですが、以下くらいに調整できます。

また、パーツのコピペの際には、アニメーションが含まれている場合は、注意してください。ペーストした順番にアニメーションがセットされますので、できるだけ、スライド内のパーツすべてをコピペしてから調整がいいと思います。アニメーションがない場合は、部分ごとにコピペの方が調整しやすいですね。

おまけ

知っている方も多いと思いますが、PowerPoint 2010 は、PowerPoint を複数起動できますし、実はパワポスライド間のドラッグ&ドロップができます。 スライドを選択し、そのまま、もう片方に D&D すればいいだけです。

PowerPoint 2013 以降はすごい!

PowerPoint 2013 ではこの辺も、とても使い勝手がよろしくなっています。たとえば、デザインを 4:3 → 16:9 (またはその逆) に変更しようとすると!

ユーザーにどちらを選択するかを聞いてきてくれます。しかも!形が崩れない!すばらしいです! さらに、おまけで紹介したように、サイズの違う PPT へのコピペまたは、D&D でも!

 

画像がつぶれません。あとは微調整ですみそうです。ただし、テンプレート (スライドマスター) に画像が含まれている場合は、そこはつぶれてしまうようですね。まぁ、大したことではないですね。だってきっとそのテンプレ使わないからw PowerPoint 2013 はほかにもとてもかゆいところに手が届くパワポになっています。私もまだまだ使い始めて間もないですが、面白い技を見つけたら共有したいと思います。

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